バフ研磨が不得意なシチュエーションとは?具体例とともに紹介

バフ研磨は一昔前から需要のある加工ですが、どんなシチュエーションにも対応できるわけではありません。場合によってはバフ研磨が行えないこともあるので、不得意なシチュエーションも把握しておくべきです。

本記事ではプロの研磨職人が、バフ研磨が不得意なシチュエーションについて解説します。バフ研磨に携わる人は、ぜひ参考にしてください。

バフ研磨が不得意なシチュエーション

バフ研磨は、以下のようなシチュエーションには不向きです。

  • 製品に衛生度が求められる場合
  • 均一な平面が求められる場合
  • 量産が求められる場合

それぞれ詳しく解説していきます。

製品に衛生度が求められる場合

バフ研磨を行うと、カスや油分が素材表面に残ります。バフ研磨後は洗浄液を使って洗浄を行いますが、それでも100%綺麗にすることはできません。表面の見た目は綺麗になっていても、バフ研磨をすればするほど素材は汚れます。

よって電子基板や食品加工機など、高い衛生度が求められる場所にバフ研磨は不向きです。

均一な平面が求められる場合

バフ研磨は平面度(面の平さ)や平行度(2面の平行さ)を出すのには向いていません。高速回転するバフに素材を押し当てるため、どうしても平面度や平行度にばらつきが生じます。ある程度の平面度や平行度を出すことはできますが、正確な数値までは担保できません。

光沢のある平面と均一な平面を両立しづらいのは、バフ研磨の弱点でもあります。

量産が求められる場合

バフ研磨は職人が1つ1つ手作業で加工を施します。技術も要求される加工方法なので、現状では完全な自動化ができません。よって1日で加工できる数には限りがあります。バフ研磨はあくまで少数ロットに向いた加工であり、量産には向きません。

ただし今後、加工機の進化でバフ研磨が量産にも対応できるようになる可能性はあります。バフ研磨製品の量産については、今後に期待しましょう。

まとめ

記事の中でも紹介したように、バフ研磨には不得意なシチュエーションもあります。素材へのバフ研磨を検討しているなら、不得意なシチュエーションはしっかり把握しておくべきです。

「こんなシチュエーションでも、バフ研磨は行える?」という疑問があれば、ぜひ弊社までご相談ください。プロの研磨職人がお話を伺ったうえで、最適な加工方法を提案させていただきます。


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