精度だけでなく、重量も含めたバランスよい研削研磨
1972年、今から35年ほど前に遡ります。新潟県三条市内の鍛造会社から自動車エンジン部品であるコンロッドの研削研磨の仕事を受注したことが、小林研磨工業の技術力の発祥となります。
自動車部品の仕事は、一品でも不良品が入っているとリコールという重大な問題がおき、特にエンジン関係のコンロッドはもっとも重要な部品の一つです。いいかげんな気持ちではできない高い緊張感をもつ仕事となりました。
当時の鍛造技術では、鍛造し始めと終わりでは必ず鍛造品のバラツキが発生し、作業者によるハンマーの押し加減によっても、つぶれの精度が1品1品変わってしまう時代でした。
そのため、鍛造の後工程として研削研磨を行なう我々には、バラツキのあるコンロッドの鍛造品に対し、外周のバリ取りと図面に記載された寸法・重量に調整することを要求されました。指定された寸法・重量になっていないと組み立て後のエンジン動作に支障がでるからです。
研削研磨は図面寸法をただ検査基準内で行なうことではなく、鍛造品の微妙な肉厚の変化を考慮にいれながら、一つ一つ丁寧に手仕事でコンロッドのバランスを整える必要がありました。
このコンロッドの仕事に対する気構えが、全てにおいての小林研磨工業の研削研磨技術につながっています。
10年前、技術が実証される。
1997年、ある大手メーカーの部品製造担当者が、新潟県三条市や燕市の研磨屋さんをいろいろ廻って「ここを最後にして、ダメだったら帰ろう」と思って小林研磨工業を訪ねてきました。
他所で「どこもできない」と断られた部品は、発電所で使うタービンブレードの研削研磨でした。渡された図面と加工品、1時間後、彼は目を大きくして「やっと出会う事ができました」と興奮した声で私に感謝していただきました。
この製造担当者の喜びは、35年前のコンロッドの仕事から、「レベルの高い研削研磨をしよう」と地元の仕事よりも全国の高い仕事をすることを心がけてきた結果であり、この飛び込みの製造担当者によって、自社の研削研磨技術レベルを知りえる縁でもありました。
今、小林研磨工業が挑戦する方向性
少しでもお客様に喜んでいただくためには更なる「生産性の向上=短納期・低コスト」「品質向上」が責務となります。当社では研究開発室を作り、より効率的な研磨方法、そのために必要となる当社独自研磨機械の開発に積極的に取り組んでいます。
小林研磨工業は、「納期、品質、コストの追求」にプラスして「肌に優しい金属感の追求」といった付加価値を高めた研削研磨技術による提案型の研磨屋を目指しています。
小林研磨工業 小林鉄次
